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ひとに相談するって一番大切なこと

養護教諭だったころよく悩んでいました。

常に、何かを計画し、時間きっちりに終わらせるため必死でした。

例えば、歯科検診の計画をします。

1人に約30秒時間が必要だから、40人のクラスだと1クラス20分かかる計算になります。

呼び出しをして、教科担任が動き始めるのに1分かかるとし、生徒が並んで会場に来るまで4階の教室だと10分はかかるから・・・。

こんな感じで検診にかかる時間を予測して、先生方に連絡するのです。

でも、当日何が起きるか分かりません。

お医者さんの到着が早い時はまだ対応に余裕があるのですが、10分とか遅れた時は相当な勢いで頭の中で修正をします。

頑張っていたとあの頃は思っていました。

今振り返ると、自分の思い通りにしたかっただけだなと思います。

現実を見て、何とかしなければと頭をひねり考えます。

思い通りにひとが動いてくれなかったらと不安になります。

こればかりは結論が出るはずないのでその不安を消すために、からだをうごかし発散させました。

考える⇔現実⇔からだ

あれこれと悩み現実を見極め行動するというサイクルができているときは、うまくストレスが発散できていました。

しかしどうしても発散できないできごとに遭遇しました。

 人間関係でした。

一番の理解者は夫でしたが話せませんでした。

 愚痴を言っていると思われるのが嫌だったのです。

イライラを発散するため、たまった仕事を片付け帰りが遅くなっても走っていました。

普段は8キロで疲れて頭の中が空っぽになるのですが、この頃は10キロ走っても頭がさえわたっていました。

全く疲れが感じられず、夜も寝れなくなりました。

夢の中で叫びその自分の声に驚いて目を覚ましました。

仕事がとにかく忙しくて、職場を出るのも最後とか・・・。

今でもよく頑張ったよなと自分のことをほめたくなります。

勇気を出して夫に話をしました。

「あのさ、私がいけないんだと思うんだけど・・・・」

どうやって話したのかは覚えていないのですが、信じられないまでも夫は共感し、さらに訴えてやれとまで・・・(いやいやそれはやり過ぎと焦るほど共感)。

理解してもらえたことが本当にうれしかったことを今でも思い出します。

長く続いたストレスで、体調はかなり悪化していました。

食べられない、眠れない、ちょっとした出来事に過剰に反応して大声を出して叫んだり。

仕事よりからだが大切と退職を決意しました。

わたしの誕生日でした。

退職するその日までと期限を決めると元気になりました。

毎日「あと何日の辛抱」「あと何日だから頑張れ」とカウントしていました。

仕事を辞めた今、あの時の辛さに比べたらなんでも乗り越えられると思います。

実際に、退職後のたった2年間に起業と2つの国家資格を取得しました。

しんどいな、とか緊張するなとか思っても、その直後に「こんなのあの時に比べたらちょろいちょろい。」と笑えて来るのです(恐ろしいくらい度胸がつきました)。

ひとに相談するって一番大切なことです。

高校で「SOSの出し方に関する教育」を依頼されています。

以前の仕事を辞めてなかったら依頼されることのないお仕事です。

わたしが経験した強烈なストレスは、現在の仕事をするためにどうしても必要だったと思います。

自分に起きる出来事は何か意味があって起きています。

すぐに分からなくても大丈夫です。

そのうち分かってくるようになっています。

でも、本当につらい時はそんなふうに自分を見ることができないものです。

だからこそあえて言います。

ひとを頼ってください。

信頼できる人に相談してください。