学校の健康診断。
中でも検尿の回収はとても大変です。
検尿の容器は回収の前日担任から生徒へ渡してもらいます。
尿検査前日、教室に検尿の容器がごっそり置いてあると連絡がありました。
生徒が下校した後の事でした。
今から40人の生徒へ届けるのは無理だと思い諦めることにしました。
担任にも、連絡があるまではそっとしておくことに決めました。
翌朝、担任からの連絡がないままSHRが始まりました。
SHRが始まった途端、廊下が騒がしくなりました。
「男は今すぐとって来いなんてひどいよな」と言う声が廊下から聞こえてきました。
どうやら生徒は検尿をするために学校中のトイレへと移動しているようでした。
回収は無理と諦めていたクラスが、校内で一番高い回収で提出しました。
しかもまだ温かい検尿でした。
こんな経験をしたのはこの時が最初で最後でした。
この事件以降、遠慮なく担任と話ができるようになりました。
それから、健康診断での困り事は助けてくれるようになりました。
教室に容器があると聞いた時はどうしたものかと思いましたが、全てが結果オーライでした。
思い出すたび、今でも笑いが止まりません。