帯の「たれ」の部分に、二本の線が入っているのを見たことがありますか?
織物の端には、線が入っています。
帯の場合、織出しを界切り線といいます。
笹島寿美さん(着装コーディネーター・帯文化研究科)の帯についてのお話がとても興味深い内容でした。
【界切り線】はお参りの時の拍手
【霞線】は鳥居
【柄部分】は参道と本殿
【手先】の線は一礼
お太鼓を作った時、霞線から界切り線までの間がたれ先になります。
帯を巻くというのは、「結界をはる」という意味があるそうです。
帯を締めるとは、結界をはり邪悪なものから身を守ることを意味するそうです。
つまりその人の「魂」を守るという事です。
実際に帯を巻いた時、腰が安定し、からだがあたたまり、帯を巻く事で気持ちも引き締まります。
そんな事を考えながら着付けをしていると、着物が私を守ってくれるように感じます。