コロナ渦で医療従事者の大変な状況が報道されています。
保健室の状況をふと思い出す事があります。
保健室のベットは生徒でいっぱい。
教室に行けない生徒の話を聴く。
体育教員から生徒がけがをしたと連絡があり話の途中だがケガの対応。
状況を見て救急車要請の判断。
休養している子供たちの担任や学年主任、教育相談担当者が応援に駆けつけてくれる。
こんな事が普通で特別な日ではありません。
余裕がなくあわただしく、1日が終わります。
共感的疲労
忙しく過ごす毎日。
そして、時間がある限り相談を聴いていると共感的疲労も高まってきます。
大丈夫、そう思って仕事をこなす。
でも心理的苦痛やストレスは高まっています。
何をしても楽しくない。
絶望的な感覚。
人に対して無感情になる。
眠れない。
突然大声を出したくなる。
怒りやすい。
こんな症状があったら要注意です。
専門職としての発達過程
養護教諭の経験を積めば、コンピテンシーが高まり仕事に対する意欲も高まるはずでは?
残念ですがそれはありません。
(*コンピテンシー:能力、技能、適正等)
友人が「年を重ねるごとに養護教諭という仕事に自信がなくなる」と話しました。
「臨床家の6期発達モデル」によると、経験を積んだ最終段階になると、自身の限界を謙虚に受け入れ専門的知識の真の発展に関して冷めた見方をするとあります。
30年以上勤めた友人は、まさにその領域に到達したのだと思います。
悩みや葛藤は発達のために通過するべき過程です。
その先には必ず成長した自分に出会えます。
セルフケア
自分は何ができているのか、
何ができていないのか、
何を学ぶべきなのか、
どのような方向へ進むべきなのか。
自分自身を見定めていくことがセルフケアに繋がります。
養護教諭の仲間と話すことです。
海外で心理の仕事をする方は、自らもカウンセリングを受けているそうです。
深刻な相談や危機的な状況下での判断をした時などは、自分へのいたわりを忘れないでください。
自分の身近な人をぜひ頼ってください。